働くコミュニティ「富士このみワークシェア」で子育て世代が輝くまちへ
この度、全国的な表彰制度である「シティプロモーションアワード2023」で、優れたシティプロモーションの取り組みとして、富士このみスタイルが「金賞」および「審査員特別賞(応援し、応援される素敵な取り組み賞)」を受賞しました。移住で孤立しがちな子育て世代にターゲットを絞り、仲間同士の「人」のコミュニティづくりだけではなく、「ワークシェア」を通じて社会とのつながりを後押しすることにより、移住者を定住者へとつなげていく仕組みが高く評価されました。
静岡県富士市は、富士山と駿河湾の豊かな恵みのもと、穏やかに過ごすことができるまちです。新幹線の停車駅があり、東京まで約1時間とアクセスも抜群のため、テレワークで仕事を続けながら、住みよい環境で暮らすことができます。移住希望地ランキングNo.1の静岡県の中でも、常に移住者数上位をキープしています。
全国の自治体では、各種補助金で移住するまでの支援に力を入れている中、富士市では、移住後の満足度向上にも力を入れています。移住する際の「地域に溶け込めるか」という不安など、移住に関するハードルに対応した取り組みとして、富士市では柔軟な働き方であるワークシェアの推進や、移住者と市民のコミュニティづくりを柱に移住者支援に取り組んでいます。それが「富士このみスタイル」です。
◆シティプロモーションアワード公式サイト(受賞発表ページ) https://www.cpaward.net/2023winner
移住した女性たちが取り組む「富士このみワークシェア」
ワークシェアとは、一つの仕事をチームで分け合う柔軟な働き方のことです。移住定住応援企画である富士このみスタイルでは、働くコミュニティとして、「富士このみワークシェア」を推進しています。
「富士このみワークシェア」を実践する団体「このみ会」
2022年4月、「富士このみスタイル」の「富士このみワークシェア」を実践する団体として、民間での事業推進主体「富士このみスタイル推進協議会(このみ会)」が設立されました。会員は子育て世代中心の20代から50代の女性53名。(2024年2月現在)今年度は昨年度より15名会員数が増加しました。
このみ会では、スキルや得意分野を持ったメンバーで行政や民間から請け負った仕事を分担して行うワークシェアを実践しています。また、仕事力向上を目指した「スキルアップセミナー」は、今年度10回開催しました。さらに、このみ会では、交流を目的とした部活動も実施しています。2024年2月には、メンバーでコンテンツ作成を行った公式サイトが公開となりました。
今年度実施したワーク
2023年度は、富士市産のお米のパッケージやチラシ・のぼりのデザイン、富士駅北口周辺の活性化・再生の取り組みを発信する季刊ニュースレター「エキキタ通信」の取材とデザイン、公共施設のLP運用支援、富士市内の副業・兼業に関わる事業者への取材、外部団体によるスキルアップセミナーの運営など、幅広い分野にわたる29件のワークを実施しました。一部を紹介します。
1. 移住検討者向け「富士市暮らしのおすすめガイドブック」作成
〈ワーク内容:ライティング・デザイン・イラスト・写真撮影〉
メンバーおすすめの富士市のグルメや手土産、季節のイベントや暮らしにまつわる漫画などが掲載されたガイドブックを作成しました。2023年9月23日に開催された富士市移住検討者向けバスツアーにて配布され、その後もシティプロモーション課の窓口や移住相談会などで配布しています。
〈参加メンバーの感想〉
「チームで1つのものを作っていく過程に関わることができて、とても勉強になりました」
「メンバー同士の協力や声かけが心強かったワークであり、達成感が大きかったです」
2. メディアサイト「テレしずWasabee」取材記事作成
〈ワーク内容:取材(ヒアリングと撮影)・ライティング〉
株式会社テレビ静岡様が今年度始めた新サービス「テレしずWasabee」の公式ライターとして12件の記事を作成しました。メンバーが気になるお店やスポットを取材し、富士の魅力を発信しています。
〈参加メンバーの感想〉
「地元のお店をより詳しく知って、お店の良さを発信できたのが嬉しかったです」
「好きだったお店のさまざまなエピソードを聞けたうえに、多くの人に知らせることができました」
◆テレしずWasabee このみ会記事一覧
https://wasabee.media/writer/konomikai/
3. 「富士ブランドWEBカタログギフト」作成
〈ワーク内容:写真撮影・アンケート作成・セット品の選定・イラスト・デザイン・プレスリリースの作成〉
松本産業株式会社様が展開する、富士市の銘品「富士ブランド認定品」で構成されたWEBカタログを作成しました。「移住者の視点を取り入れたい」という趣旨のもと、約5か月間にわたりワークを行いました。商品写真の撮影では、プロのカメラマンから技術を学びながら取り組みました。
〈参加メンバーの感想〉
「自分のイラストを素敵にデザインしていただきカードやチラシになっていて感動しました」
「プロの商品撮影の様子を見て勉強し、実践に活かすことができました」
◆プレスリリース
https://www.atpress.ne.jp/news/377583
仕事力向上を目指したスキルアップセミナー
このみ会では、メンバーのスキル向上を図り、それぞれのチャレンジや自立を促す取り組みとして、「スキルアップセミナー」を企画、実施しています。内容は、ビジネス相手に好印象を与えるファッション、取材のテクニック、文章の書き方、伝わる話し方、動画撮影、SNSの活用法、アプリを使ったチラシやSNS投稿のデザインなど、9月から1月までの5か月間で10回のセミナーを開催しました。毎回10数名のメンバーが参加し、ワークの時間では課題に取り組み、活発に発言して意見交換をするなどして学びを深めました。
ワーク、スキルアップだけではなく、交流も盛ん
ワークシェアでの仲間づくりのほかに、それぞれの興味や趣味を活かして、楽しみながらつながることを目的とした「部活動」があります。市内の複合型子育て拠点「みらいてらす」や市内のコワーキングスペース、公共施設などで以下4つのグループが活動しています。参加メンバーからは、「交流を通して、富士市のことをより知ることが出来た」「メンバー間で気軽に子育ての相談ができた」といった感想が寄せられています。
1. 手芸部
手芸が好き・手芸に興味があるメンバーが集まり、教え合いながら作業をしています。
今年度は「水引のアクセサリー」「ポチ袋づくり」「刺繍の会」を実施しました。
2. 癒し部
日頃の癒しについて情報の共有をしたり、癒し遠足を計画したりしています。
今年度は「三島散策」「白糸の滝遠足」「遠足の振り返り会」を実施しました。
3. これから何かを見つけたい部
これから何かを見つけていきたい同志の集まりです。
今年度は「価値観ワーク」「ドリームマップ作り」「自分がやりたいこと&実行する日を考えよう」「富士かるた&暮らしの座談会」「芋煮会」を実施しました。
4. 交流部
ランチ、お茶会、お出かけなどを通して、交流を深めています。
今年度はランチ交流会にて「インタビュー形式の自己紹介とババ抜き大会」「物々交換会(これから何かを見つけたい部と共同開催)」を実施しました。
このみ会の公式ホームページがオープン
2024年2月、このみ会ホームページが公開されました。このみ会の活動をより多くの人に伝え、仲間や仕事の依頼を増やすため、メンバー8名で画像や原稿作成、画像のアップロードなど、コンテンツ制作を分担して行いました。
富士市では、市への移住を検討する都市部住民と富士市民、市内事業者との交流を促進する事業にも取り組んでいます。各事業の内容については、下記の移住ポータルサイト「富士市移住コトハジメ」イベントページよりご覧ください。
https://iju.fujicity.jp/event/category/event-report/
さらに、2024年度は子育て世帯のUターン移住者支援に力を入れていく予定です。詳細が決まり次第、「富士市移住コトハジメ」にて公開します。
【関連ウェブサイト】
富士市移住定住応援サイト「富士市移住コトハジメ」
提供元:@Press
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